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農業・農場で考えるべきHACCPとは

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農業・農場はそれぞれ多種多様な農作物や畜産物を取り扱っており、考えるべきHACCPについても個々の業種や品目によって適切に確認しなければなりません。

ここでは農業・農場におけるHACCPの考え方について総合的にまとめています。

農業・農場におけるHACCPとは

農作物の種類や特性に合わせた危機管理と衛生管理

農作物を取り扱う農業者の中には、自ら所有する田畑で育てた野菜や果物を収穫して顧客へ直接販売する農業者や、地域の団体や農産物直売所へ商品として卸して販売している農業者など、様々な事業スタイルがあります。一方、食用植物の中には一見すると有毒植物と見間違えやすいものもあり、有毒植物が誤って農作物として販売され、食中毒などを引き起こす事例も少なくありません。

そのため農業者は常に、自ら取り扱う農作物の特性や状態について責任を持つと同時に、関係各所と連携して事故防止に努める必要があります。

畜産農場が考えるべき農場HACCP

食品衛生管理の手法として一般的に知られるHACCPだけでなく、伝染病のリスクがある家畜などを飼育する畜産農場などでは、特に家畜所有者が講じるべきHACCPとして「農場HACCP」といった制度も設定されています。

農場HACCPは、2009年に農林水産省から「畜産農場における飼養衛生管理向上の取組認証基準(農場HACCP認証基準)」が公表され、その認証基準にもとづいて2011年度から民間で農場HACCP認証手続きとしてスタートされました。農場HACCPは畜産物の安全性向上や農場における衛生管理の適正化を目的としており、農場から消費者までワンストップの衛生管理を実施することが求められています。

農業・農場での食中毒リスク

ニラ苗とスイセン苗(有毒)を誤認した食中毒事例

2019年4月2日、秋田県秋田市において、有毒植物であるスイセンの苗を原因とする食中毒が発生しました。

スイセン苗による食中毒が発生した経緯としては、農業者(生産者)が有毒なスイセン苗を、外見的に似ている食用のニラ苗と誤表示して、さらにそれを地域のスーパーマーケットで産直品として販売し、商品として購入・喫食した1名に食中毒が発生したという流れです。

サルモネラ菌が付着した農作物の食中毒事例

一般財団法人東京顕微鏡院は、日本国内でも盛んに栽培されている農作物の1例として、キュウリを原因食品とするサルモネラ食中毒の海外事例を報告しています。

2015年7月3日から9月21日の期間に、アメリカの34州において671名の人がメキシコ産の輸入キュウリに付着したサルモネラ菌の1種によって食中毒を発症し、さらにそのうち3名は死亡に至ったということです。

このように農作物は自国産だけでなく、海外産のものに関しても適切な衛生管理が必要です。

りんごに付着した病原性大腸菌O157による食中毒事例

1996年のアメリカ・ワシントン州シアトルにおいて、70人が食中毒症状を訴え、25人が入院し、さらに1人が死亡するというアウトブレイクが発生しました。そして米国FDAが調査を行ったところ、某ブランドが販売していた「りんごジュース」をきっかけに、生産元であるりんご農場における汚染リスクが追究されました。

農場では果樹園に鹿が頻繁に出入りし、鹿の糞尿で汚染された地面に落ちたりんごを収穫・販売したことでO157の感染が拡大したという可能性も指摘され、改めて農場や果樹園における衛生管理について考えるきっかけになった事例です。

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農業や農場では日々、多種多様な農作物や家畜などを取り扱っており、それぞれに特性や衛生上のリスクが存在します。また畜産農場のような環境については特に農場HACCPが設けられるなど、より厳重で適切な情報管理や衛生管理を考えなければなりません。

農業や農場に関するHACCPでは生産者から消費者まで一貫した情報管理が求められており、HACCPシステムのように各情報をまとめて一元管理できるツールは危機管理対策として有効です。

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