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飲食店の業務効率化で知っておきたいポイント
飲食店での従業員の業務は多岐にわたり、人材不足を解消するために、業務を効率化していく必要があります。ここでは、この飲食店での業務の効率化について考えていきましょう。
飲食店に業務効率化が必要な理由
飲食店の業務は多岐にわたりますが、人手不足の店舗が多く、店舗スタッフに長時間労働や多大な業務負担をしいてしまい、顧客の注文に間に合わないことやスタッフの対応に問題が生じてしまうことが起きます。
そうならないために、会計業務、予約管理、テーブルマネジメント等の業務をITツールの導入で効率化することが求められます。
深刻な人材難
なぜ飲食店ではこのような人手不足が生じてしまうのかというと店舗の集客数の目途が立ちにくく、売上が上がっても原材料や店舗の費用等を差し引いた営業利益は多くはなく、人件費に多額を出すことができないからです。
そのため従業員の給与は低く、労働環境は厳しい状態となっているのが現状です。このような状況が続き、人材が定着せず、深刻な人材難になってしまっています。
アナログ管理の効率の悪さ
飲食店の人手不足のなかで、現在のスタッフでさまざまな業務を行うことが求められます。必要な人数で飲食店の業務を行うためには、飲食店の調理等を除く、人が行わなくても済む業務、すなわちシステムで管理できる業務に、ITツールを活用することで業務効率をあげることが可能になります。
アナログの非効率をITツール活用で業務効率を上げて、最小の人数で店舗運営をすることにより、飲食店は人手不足を解消できるでしょう。
主流はWEB集客
飲食店の集客方法もITツールの発展により変化してきました。Instagram等のSNSの活用やブログ集客を行う方が、従来のチラシによる集客よりコストがかからず、効果が大きく、効率的に集客ができると言われています。
また、ITツールを使用することで、集客の効果を“見える化”でき、集客戦略の変更も容易になります。
飲食店の業務効率化ツール
ここで飲食店の業務効率化ツールの種類について確認していきましょう。
QRコード決済
会計業務のキャッシュレス化を進めるQRコード決済により、会計業務の効率化ができ、細かなおつりを渡す必要がなくなります。便利な決済方法の導入は顧客の増加にもつながります。
セルフオーダーシステム
セルフオーダーシステムの導入により、店内の注文の管理とテーブルマネジメントを効率化できます。また、オーダー管理システムと会計システムをつなげれば、注文と同時に会計処理が可能で、会計処理がスムーズに進みます。
POSシステム
POSシステムとは、会計業の効率化に役に立ち、現在ではタブレット端末と会計処理用ソフトをつなぐことで、飲食店の会計業務を楽にしてくれます。モバイルPOSシステムの導入は、POSレジの導入に比べて費用も安く、場所も取りません。
アフターコロナの時代、衛生管理に目を向けることも重要
新型コロナウィルスの影響で、今まで関心が少なかった飲食店の衛生管理に注目されるようになりました。たとえば、飲食店に入るときに消毒をして入店する店舗も増えました。この飲食店の衛生管理(HACCP)は、新型コロナウィルスが終息してもおそらく顧客の関心の1つになると思います。
HACCPとは
新型コロナウィルスの発生とほぼ時を同じくして、食品衛生法が改正され、HACCPに沿った衛生管理の導入がきまりました。そのために、飲食店では規模の大小関係なく、HACCPの導入をしていくことが求められます。
HACCPとは、食品安全で特に注意を払う項目を重点的に管理し、記録を取っていく仕組みになります。重要管理項目以外は、今までの一般衛生管理と同様です。ただし、この一般衛生管理の実施にも記録を取ることが求められます。
HACCPでやること
その飲食店が行うHACCPは導入と運用のしやすさを重視したもので、飲食店が行うHACCPは衛生管理計画の作成とその実施・記録と考えてください。衛生管理計画は、特に気を付けて管理する重要管理の項目と今までの一般衛生管理からなります。重要管理の項目が新しく加わりますが、その他は今まで通りです。
HACCPの導入といっても、それほど気構えて行う必要はありません。しかし、食品衛生法に基づくものとなるために、確実に実施することが求められます。
HACCPはシステムで管理がラク
HACCPを取り入れて実施するときに、記録を取ることが重要になります。基本的に衛生管理計画の中の重要管理と一般衛生の項目の実施を毎日記録していくことになります。そのために、大量の記録が生じます。これを紙で管理すると保管が大変になり、紙の記録は紛失等が起こる可能性も。この記録作成とその保管を省くには、クラウド型のHACCPシステムを導入するとよいでしょう。
HACCPシステムはHACCPをまだまったく手をつけていない企業にもおすすめ。衛生管理計画書が標準装備されているシステムもあるので、一から自分たちで作るより格段に楽になります。また、運用後はかゆいところに手が届く多彩な機能がサポートしてくれるので、業務効率化に寄与するでしょう。
ページ監修:力丸修也
行政書士、JHTC認定HACCPリードインストラクターとJFS監査員研修修了。
HACCPコンサルタントとしては、レトルト食品会社、そうざい業、冷凍食品業者等の実績あり。
これから導入したい企業に
おすすめHACCPシステムをチェック
おすすめのHACCPシステム3選
Googleで「HACCP システム」「HACCPシステム ツール」と検索してそれぞれ10ページ目までを調査(2023年10月10日時点)。 HACCPシステムの公式サイトが表示された20製品(スマホアプリを除く)の中で、HACCP導入に必須となる「衛生管理計画書作成機能」と、記録の抜け漏れや問題があった時に管理者にお知らせが届く「アラート通知機能」がどちらも搭載されているHACCPシステムを3つご紹介します。
(ライオンハイジーン)
- 衛生管理のプロのノウハウが凝縮
- 約60項目が網羅された衛生管理計画書が標準搭載
- 衛生管理のコンサルも可能
- 衛生管理計画書
- 手順書(マニュアル)
- ダッシュボード
- カスタマイズ
- PDF(帳票)出力
- アラート機能
- ほか
企業におすすめ
(KAMINASHI)
- 点検時の状況を撮影し事故防止
- 音声にも対応するメモ機能
- 外国人労働者向けの多言語化対応
- 衛生管理計画書
- ダッシュボード
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- 音声メモ
- 多言語化機能
- アラート機能
- ほか
(UPR)
- IoT温度管理で自動的に記録
- 開店前・営業中・閉店後のチェックリスト作成可
- 異常時はアラート機能で通知
- 衛生管理計画書
- カスタマイズ
- 帳票出力
- IoT温度管理
- 健康管理
- アラート機能
- ほか