公開日: |更新日:
食肉処理業が考えるべきHACCPとは
令和3年6月から完全義務化となったHACCP。食肉処理業においても例外ではなく、食の安全確保のために管理を徹底する必要があります。
しかし、小規模(50人未満の施設)の食肉処理業の場合、HACCP導入に抵抗を感じていた方も多いでしょう。小規模の場合は「HACCPの考えを取り入れた衛生管理」で問題ありません。一方、大規模の場合は「HACCPに基づいた衛生管理」が必要。中規模の場合も大規模同様に考えた方が良いでしょう。
一般衛生管理のポイント
ご存じの通り、食肉を調理・加工する食肉処理業では食中毒などのリスクを抱えています。一般衛生管理ではどの食品にも共通する衛生管理を行い、食中毒や異物混入などのリスク対策を行います。
食品衛生の基本は、「つけない」「増やさない」「やっつける」。菌やウイルス、異物などを施設内に持ち込まないようにし、細菌の発生を抑え、異物や雑菌などを排除することが大切です。ここでは、一般衛生管理のポイントを紹介します。
従業員の健康管理や手洗いの徹底
衛生管理を徹底するためのまず一歩として、従業員の健康管理と手洗いが大切。まず健康管理では、従業員に発熱や嘔吐、下痢、腹痛などの症状がないかをチェックします。さらに手指の荒れや傷も要確認。手指の荒れや傷は黄色ブドウ球菌による食中毒を引き起こす可能性があります。
また、手洗いの徹底も大切です。就業時はもちろん、休憩後やトイレ使用後、加工作業前、清掃後なども正しい手洗いと殺菌消毒を行うようにし、記録管理を行いましょう。
使用する器具等の洗浄・消毒・殺菌
食肉を加工するときに使用する器具等の管理も重要です。菌やウイルス、異物などで汚染しないよう、洗浄や消毒、殺菌を行いましょう。未調理の食肉自体にも細菌がいますから、その菌を他の器具や加工後の食品に触れないようにすることも大切です。
また、まな板や包丁の欠け、布巾のほつれなどもチェック。異物混入のリスクがあります。
冷蔵庫・冷凍庫の温度管理
細菌は10~60℃の温度帯で繁殖しやすくなります。食肉の温度管理を徹底し、冷蔵庫や冷凍庫の設定温度も毎日チェックして記録しましょう。
外部からの汚染対策
食肉処理業だけに限らず、食品を扱う施設は外部からの汚染対策も行う必要があります。たとえばねずみや害虫、埃など、異物混入の原因となるものが施設内に侵入できないようにしなければなりません。
とはいえ、食肉処理業を営む施設では老朽化している場合も多いかもしれません。その場合、害虫・害獣駆除業者等に相談して対策を講じると良いでしょう。
衛生管理計画書が標準搭載の
おすすめHACCPシステムをチェック
【PR】HACCPシステムの導入を疑似体験してみよう! |
---|
「HACCPシステムを導入したい」と考えていても、実際に導入する流れや仕組みが分からないと不安、という方もいることでしょう。
そういった方に向けて、実際のシステム画面を見ながら、導入の流れを分かりやすく紹介。導入にあたって必要となるシステムの画面操作を疑似体験できると共に、搭載されている機能についても確認できます。また、実際に導入した事例についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 |
重要管理のポイント
重要管理点(CCP)では一般衛生管理で管理していない項目について決定します。自社施設で食中毒や異物混入の可能性がある工程はどこなのか、予防措置や対策はとっているが許容範囲以上の汚染の可能性はあるか、その後の工程でも汚染を取り除けないか、などが重要管理点(CCP)決定のポイント。とくに食中毒の危険性がある工程や材料に対しては重要管理を行い、リスク低減に努めましょう。
対象製品の重要管理を実施
たとえば加工する食肉に金属片などの異物が混入する可能性がある場合、その工程でのチェックを行います。金属探知機などでチェックを行い、決まった時間でのモニタリングや感知時の改善措置、また記録も行いましょう。
記録や管理をできるだけ楽にしたいなら
食肉処理業でもHACCPを導入するにあたり、「そんな難しいシステムの導入は無理」「日々の記録・管理を徹底できるか自信がない」と考えてしまう事業者も多いでしょう。
ただ、食の安心・安全のためのHACCPでは、徹底した対策と記録、管理が重要。また、すべての従業員がシステムに沿った行動を行うことも大切です。 そこで、クラウド型のHACCPシステムの導入がおすすめです。日々の記録や管理を手間なく行えるため、十分な管理水準を維持することができます。
衛生管理計画書が標準搭載の
おすすめHACCPシステムをチェック
おすすめのHACCPシステム3選
Googleで「HACCP システム」「HACCPシステム ツール」と検索してそれぞれ10ページ目までを調査(2023年10月10日時点)。 HACCPシステムの公式サイトが表示された20製品(スマホアプリを除く)の中で、HACCP導入に必須となる「衛生管理計画書作成機能」と、記録の抜け漏れや問題があった時に管理者にお知らせが届く「アラート通知機能」がどちらも搭載されているHACCPシステムを3つご紹介します。
(ライオンハイジーン)
- 衛生管理のプロのノウハウが凝縮
- 約60項目が網羅された衛生管理計画書が標準搭載
- 衛生管理のコンサルも可能
- 衛生管理計画書
- 手順書(マニュアル)
- ダッシュボード
- カスタマイズ
- PDF(帳票)出力
- アラート機能
- ほか
企業におすすめ
(KAMINASHI)
- 点検時の状況を撮影し事故防止
- 音声にも対応するメモ機能
- 外国人労働者向けの多言語化対応
- 衛生管理計画書
- ダッシュボード
- 条件分岐ルール作成
- 音声メモ
- 多言語化機能
- アラート機能
- ほか
(UPR)
- IoT温度管理で自動的に記録
- 開店前・営業中・閉店後のチェックリスト作成可
- 異常時はアラート機能で通知
- 衛生管理計画書
- カスタマイズ
- 帳票出力
- IoT温度管理
- 健康管理
- アラート機能
- ほか